• 日本オーベルジュ協会 事務局 石山

オーベルジュディナーイベント@フォーシーズンズホテル丸の内 東京(2017/10/4,5)


去る2017年10月4日(水)、5日(木)、日本オーベルジュ協会として初めての試みである都内ホテルでのPRディナーイベントが、フォーシーズンズ丸の内 東京内のMOTIF RESTAURANT & BAR にて開催され、2日間で83名ものお客様にご参加いただきました。

photo by フォーシーズンズホテル丸の内 東京

今回の会場となったフォーシーズンズ丸の内 東京は、東京駅八重洲南口から徒歩3分というビジネス街の只中にあるラグジュアリーホテルです。その7階に位置するMOTIF RESTAURANT & BARは、東京駅、丸の内、有楽町までのダイナミックな眺めとともに、全国各地の旬の食材を使った滋味深いフレンチが楽しめるダイニングです。

当協会の理事であり、旗艦レストラン「モリエール」が「ミシュランガイド北海道2017年特別版」において道内で唯一、2012年版に続き2回連続で3つ星を獲得した中道博シェフがカリナリーアドバイザーを担当しているレストランでもあります。

photo by C Ryo Tamura(Kirin Diary)www.kirinstore.com/kirinstore/Kirin_Diary.html

常日頃より、多くのお客様にいかに国内オーベルジュの魅力をお伝えしていくか、を模索している中で、フォーシーズンズホテル丸の内 東京のホテル マネージャー 岸 琢也様にめぐり逢えたことが、今回のイベント実現のきっかけとなりました。

MOTIFでは、中道シェフが監修するオーベルジュ「マッカリーナ」とのコラボレーションメニューなどの実施例があり、スタッフの皆様も「オーベルジュ」への理解が非常に深く、国内のオーベルジュの魅力についてお話しすると大変ご興味をお持ちいただけたのでした。特に岸様は個人的にも協会加盟のオーベルジュでのご滞在歴があることもわかり、本企画案は大変盛り上がりあっという間に実現の運びとなったのでした。

中秋の名月の夜、素晴らしい夜景の中パーティーはスタート!

受付開始とともに、続々とお越しになるお客様。会場であるメインダイニングTHE SOCIAL SALONの手間にあるTHE GASTRONOMIC GALLERYでは、全国各地の協会加盟オーベルジュから届いた選りすぐりのギフトが並べられ、ムービーでは各オーベルジュの魅力が放映されました。来場のお客様からは、国内オーベルジュについてスタッフとお話が弾んでいる方も多く、様々なオーベルジュの魅力をお伝えできたことと思います。

各地から届けられたオーベルジュからのオリジナルのギフト

19:10 ホテルマネージャー岸様のご挨拶で、ついにパーティーがスタートです。

全国に多数のオーベルジュがあるということ、岸様自身も、いくつかのオーベルジュに滞在されたことがあることなどをお話しいただいた後、勝又理事長よりご挨拶。今回は、MOTIFの浅野ヘッドシェフとともに、国内オーベルジュより3名のシェフが共同でメニュー作りをおこなったこと。これをきっかけにオーベルジュの魅力を知っていただきたいとのメッセージが届けられました。

続く中村シェフからは、昨日、家族総出でとれたての伊勢海老や地魚を飛行機で持参したことなどをお話になり、会場は一気にテンションが上がります!

各テーブルにシャンパンが注がれる中、やや緊張気味の浅野シェフが本日に至るまでのことや今日のコース内容についてご案内し、乾杯へ。

ご自身のオーベルジュ体験をお話する岸氏と、緊張気味に乾杯の音頭をとる浅野シェフ

箱根、伊東、長崎西海市の地物素材とシェフの個性が光る

最初に登場したのは、大きなお盆に溢れんばかりに盛り付けられた伊勢海老や鮮魚。熟練のサービススタッフがお客様のお席を周り、本日後ほど登場する長崎県西海市の海産物であることをお伝えして回ります。中村シェフが自ら漁港を周り、連携する地元の漁師さんから昨日仕入れたばかりのものです。

伊勢海老は全長50cmほどもありそうな大物。まだヒゲを動かしており新鮮な様子が伺えます。関東ではあまり知られていませんが、長崎県の特に西海市で揚がる伊勢海老は食料となるムール貝などが豊富な漁場で育つことから千葉沖や伊勢湾で揚がるものよりも大ぶりであること、また、激しい海流に揉まれることで甘みが増し身も引き締まっていることが特徴。中村シェフからの情報をお伝えしながらテーブルを回る度に、お客様のわあ!という歓声が聞こえていました。

各テーブルに運ばれた、中村シェフ持参の新鮮な魚介類

photo by C Ryo Tamura(Kirin Diary)www.kirinstore.com/kirinstore/Kirin_Diary.html

坂本シェフ「3 本のアミューズブッシュ」

お客様のテンションが上がったところで、最初の1皿目、伊東のオーベルジュ花季 坂本シェフによる「3 本のアミューズブッシュ」が登場です。

中秋の名月をテーマとした、月と秋を思わせる黄色から紫へのグラデーションが美しい一皿。

3 本のグラスの上には、伊東の山でシェフ自らが採ってきたススキをあしらいました。

各テーブルからは、この美しい一皿を写真に収めようとシャッターを切る音が聞こえました。

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中村シェフ「五島灘地魚のカルパッチョ」と「サザエのブルゴーニュ風と自家製パン」

次に運ばれてきたのは、先ほど新鮮な状態で各テーブルを回った「五島灘地魚のカルパッチョ」。

地元の料理さんが水揚げした地魚、イシダイ、アコウ、キッコリ(タカノハダイの地方名)、クロ(メジナ)、カワハギ、を新鮮な状態で飛行機で持参。

時間差で、オーベルジュあかだまで普段から提供されている手ごねのパンを添えられた「サザエのブルゴーニュ風と自家製パン」が運ばれます。シンプルに焼き上げられた大ぶりのサザエからは、香ばしい磯の香りが漂い、テーブルは一気にあかだまのダイニングと化します。

photo by C Ryo Tamura(Kirin Diary)www.kirinstore.com/kirinstore/Kirin_Diary.html

素晴らしい夜景の中、ホテルスタッフにより、さすがの手際と美しい所作で各テーブルにお料理が運ばれていきます。今回のイベントでサービススタッフとして参加されたオー・ミラドーのスタッフは、ホテルならではの多数のスタッフによる連携の取れたサービスを目の当たりにし、刺激を受けたと話していましt。

勝又シェフ「黄人参のガトー仕立て ウニパウダーを添えて」

次にやってきたのは、漆黒のお皿に盛り付けられた黄色い人参のムース。そして、すぐさま別のスタッフがリボンの付いたスティック状に凍らせたウニを持ってテーブルを回り、先ほど用意された人参のムースの上にパウダー状に擦り下ろし、振りかけています。

同系色の彩りが美しいですね。

これは、オー・ミラドーの勝又シェフによる最新メニュー「黄人参のガトー仕立て ウニパウダーを添えて」。10月2日に放映された「土井善晴の美食探訪!」でも同様の一皿が紹介されたもので、オー・ミラドーでも今シーズンから提供されている新メニューです。

photo by C Ryo Tamura(Kirin Diary)www.kirinstore.com/kirinstore/Kirin_Diary.html

人参は、三島にある畑で収穫された、香りの良い「黄人参」を、添えられたハマグリは夏が終わって秋には大きくなる相模湾で捕れたもので、今頃がちょうど美味しくなるとのこと。

ハマグリに塗ってあるソースは、江戸前鮨にあるような、煮ハマグリに塗ってある“ツメ”をイメージしながら、フランスの食材を使いフレンチ風に仕上げたもの。ここにも勝又シェフのオリジナリティが光ります。

浅野シェフ「レギューム 季節野菜の取り合わせ」

テーブルには、次々と個性的なお料理が運ばれます。次は、お皿に花が咲いたような可愛らしい一品で、MOTIF 浅野シェフによる「レギューム 季節野菜の取り合わせ」。今が旬の、蕪や銀杏、椎茸、レンコンや人参、里芋、海老芋などの根菜類、ミョウガにセロリ、アピオスやラディッシュ、玉ねぎや九条ねぎなど、実に30種類以上のお野菜を使用した、モティーフでも人気のメニュー。

シェフの優しさとお野菜の力強さを感じさせる、柔らかな一皿です。

photo by (株)ノーヴィック 金田 昌彦氏

中村シェフ「長崎西海の伊勢海老のポワレ」

シェフたちによる熱量溢れるお料理は、ゲストを一瞬たりとも飽きさせません。

続いて登場した中村シェフによる「長崎西海の伊勢海老のポワレ」は、その迫力のある盛り付けにため息を漏らすゲストが多数。中村シェフの伊勢海老への熱い想いがビシビシと伝わってきます。

今回の伊勢海老も、地元の料理さんにイベントのお話をし、少しでもいいものを上げてもらえるようお願いしてご用意できたものです。

photo by フォーシーズンズホテル丸の内 東京

さあ、次はどんなお料理が出てくるのでしょう。それぞれのシェフのストーリーに溢れた一皿一皿を、ホテルソムリエによりセレクトされたワインや、花季オリジナルの日本酒とともに楽しむ時間が流れてゆきます。

photo by C Ryo Tamura(Kirin Diary)www.kirinstore.com/kirinstore/Kirin_Diary.html

坂本シェフ「おばあちゃんの胡麻豆腐」

続いて運ばれてきたのは、坂本シェフによる「おばあちゃんの胡麻豆腐」。オーベルジュ花季のファンにとっては馴染み深い逸品ですね。

オーベルジュ花季(はなごよみ)は、シェフのお祖母様とお母様と坂本シェフの親子3代で開業しました。

今は亡きおばあちゃんの味を進化させ続ける坂本シェフにとって、唯一この胡麻豆腐については何も手を加えず、おばあちゃんが作った当時のままのレシピで、常連の皆様が愛する味を守り受け継いでいます。

photo by (株)ノーヴィック 金田 昌彦氏

勝又シェフ「天城軍鶏のコンポジション ごぼう、トリュフと共に」

さあ、コースもついに終盤。勝又シェフによるお肉料理が運ばれてきます。

メインは「天城軍鶏のコンポジション ごぼう、トリュフと共に」。

このお皿の食材である天城軍鶏は、今では商標登録されるほどブランドとして成長しましたが、それを作り上げたのは勝又シェフと生産者の方です。フランスではそういった地域固有のブランド食材を、生産者の方とシェフが作るということは、よくあることのようです。

付け合わせのごぼうは、中道シェフの紹介で知り、なんどもお取り寄せしている真狩村の太いごぼうです。こちらは、相性のよいトリュフとともに。

photo by (株)ノーヴィック 金田 昌彦氏

浅野シェフ「モンブラン」と「静岡紅茶」

それぞれのテーブルは、穏やかな雰囲気。本日のお料理の余韻に浸っているようです。

デザートには、浅野シェフによる見た目も美しいモンブランがセレクトされました。中秋の名月にふさわしく、お月様のようにも見える盛り付けです。

そして、一緒に提供されたのが「静岡紅茶」。今回、社長自らが自慢の茶葉を持参してくださり、ご提供の運びとなりました。

静岡紅茶の茶葉は、オー・ミラドーでも取り扱われており、その国産茶葉による丁寧な作りとかおり高さは常連のお客様の間でも高い評価を得ています。2017年には、イギリスの高級食品組合が実施するGreat Taste Award2017で、最高ランクの3starを受賞するなど、その味は世界でも認められつつあります。

お月様のような焼き菓子を割る演出も楽しい

レストランの舞台裏では・・・

今回は、準備中の厨房の様子にも密着しました。

坂本シェフは当日までの間に幾日も足を運び、他のお料理とのバランスを考えての微妙な味の調整や、坂本シェフの特徴でもある美しい盛り付けのための食器選びに余念がありません。

浅野シェフとともに、いかに普段のオーベルジュ花季が表現できるか、また、シチュエーションとどうマッチさせるか。また、中秋の名月ということと、季節感を大切にする花季ならではの野花を添える演出は、提供方法も含め綿密に話し合われたのでした。

伊東から坂本シェフ自ら集めてきたススキのアレンジを話し合う坂本シェフと浅野シェフ

中村シェフは、ご家族4人で伊勢海老と地魚を直接持参してくださいました。ホテルの調理場で、ピンピンとイキの良い食材をさばきます。サザエの盛り付けなど、勝又シェフのアイデアが盛り込まれるなどコラボレーションならではの化学反応も起き、刺激になったようです。

まだ活きている伊勢海老をさばきます!

勝又シェフは、調理場の特徴や器具についても素早く把握され、さすがの手つきで作業を進められていました。ホテルの調理スタッフの皆様も学ばれることが多かったようで、メモや盛り付けの様子をカメラに収めている様子が印象的でした。

調理場の特徴を把握しながら、的確に指示出しを行う勝又シェフ

浅野シェフは通常の営業をこなしながらも、各シェフの要望や相談に柔軟にご対応いただいており、調理スタッフの皆様との信頼関係の深さも垣間見られた時間でした。

通常営業をこなしながら、多くのスタッフとの連携が見事な浅野シェフ

サービススタッフも真剣そのもの

お客様への提供の前には、サービススタッフへ各シェフよりお料理が出され、食材やソース、味付け、メニューの成り立ち、提供方法や注意点などを細かくレクチャー。

お客様がご興味をもたれそうなこと(添えられた泡の成分や添えられた野菜の調理法など)についても積極的に質問が飛び、一口試食をしては「おいしい!」と説明された内容と味を体に落とし込んでいる様子に、シェフたちの思いを間違いなく伝えていただけるであろうと安心感を覚えたのでした。シェフの一言一言を、熱心にメモに取っている姿も印象的でした。

シェフからのブリーフィングに真剣な表情のサービススタッフの皆様

オーベルジュではホテルよりはスタッフの人数も少ないですし、完全分業ではなく全員がオーベルジュの業務をこなすスタイルが多いと思います。レストランでスマートにお料理をサーヴィスしていたかと思えば、同じスタッフがお風呂場へタオルを運んでいる。バーに行けば、そこで先ほどのスタッフと再会し、今度はバーテンダーとしてワイン談義に花を咲かせることも。そして、その相手がオーナーシェフである、なんてこともしばしば。ゲストは、スタッフ全員が滞在をプロデュースしてくれていることに安心感を覚えるのです。

形は違えど、お客様に最高のおもてなしをと考える「チームプレイ」という点では、ホテルもオーベルジュも同じですね。

そんなことを改めて感じさせてくれた舞台裏でした。

ラッキードローで大盛り上がり!

全てのお食事が終わったところで、お待ちかねのラッキードローがスタート!

ダイニング中央には、お料理を出し終えたばかりのシェフをはじめ、来場されていた国内オーベルジュの関係者が集まり、それぞれが抽選を行っていきます。

抽選で当たるプレゼント内容。豪華です!

受付にてお名前をご記入いただいた方の中から、下記の賞品が当たるという催しです。

 ・オーベルジュ オー・ミラドー ペア2食付き宿泊券 1組

 ・ホテル グランバッハ熱海クレッシェンド ペア2食付き宿泊券 1組

 ・ナチュラルリゾートハイジア ペア2食付き宿泊券 1組

 ・花の森 クラリス ペア2食付き宿泊券 1組

 ・MOTIF RESTAURANT & BAR ペアディナーチケット&オーベルジュ花季オリジナル日本酒 1組

 ・書籍「日本の素敵なオーベルジュ」1冊&オーベルジュ花季オリジナル日本酒 1名

シェフが引いたお名前を呼び上げると、各テーブルからは歓声が上がっていました。

その後、3名のシェフが各テーブルを回り、記念にお写真をパチリ。このお写真は、ゲストの皆様に贈られる予定です。

おわりに

お帰りの際には、THE GASTRONOMIC GALLERYにて、全国のオーベルジュオーナーから届けられたとっておきのギフトをお一人お一人にお配りし、解散となりました。

内容はランダムなため、それぞれご興味をお持ちいただいたオーベルジュのお品とパンフレットを手に取られる様子と、素晴らしい笑顔でお帰りになる姿が印象的でした。

今回、お客様のテーブルにはこの日限定のメニューリストと、全国のオーベルジュをご紹介するリーフレットを置かせていただきました。メニューリストの後ろには、今回の3オーベルジュのイメージカットも掲載されており、お食事の途中で「これはどこのオーベルジュ?」というような会話も聞こ

えてきておりました。

photo by  フォーシーズンズホテル丸の内 東京、(株)ノーヴィック 金田 昌彦氏

今回のイベントでは、ホテルのスタッフの皆様にも、特に各オーベルジュの成り立ちやシェフのお人柄、こだわり、普段の様子を伝えさせていただくことにこだわりました。

もともと、お料理をご提供する際のお客様とのコミュニケーションを大切にされているレストランであるからこそ、一つのコースの中にせめぎ合うそれぞれのシェフの個性や魅力をお伝えいただくこと、そしてそのことから、国内にある多様なオーベルジュの魅力や奥深さを感じていただけるようにというのが今回のイベントの趣旨でもあったからです。

今回一緒にイベントを作り上げてくださったモティーフのスタッフと

ご参加いただきましたゲストの皆様、そして一緒にこのイベントを作り上げてくださったスタッフの皆様に、どれだけのことがお伝えできたかはわかりませんが、今回のことをきっかけに、少しでも国内のオーベルジュの魅力について広げることができたならば、とても幸せなことです。

ご来店いただきました皆様、誠にありがとうございました。

2017年11月11日 オーベルジュ協会事務局 石山裕未


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